最近不動産業界が変わりつつあるのを感じています。
不動産業界といえば、物件は画一的な建物で魅力がなくなってきていたり、空き家問題が取りだたされたりと、なかなか良いニュースがなかったのですが、最近は海外の最新サービスが入ってきたり、ITを利用した技術で利便性が向上したり、また、住まう人々の価値観自体の変化により、とても面白いニュースが増えてきています。
そこで今回は、どんどん魅力的になる不動産業界の最新トレンドを紹介させていただきます。
目次
OYO LIFE
まず初めがこのブログでも何度か紹介をしている「OYO LIFE」です。
「OYO LIFE」は、インド最大級のホテルチェーン「OYO」が運営する「テクノロジーを活用」し、「スマートフォンひとつ」で物件探しができ、「契約や支払いのインフラ整備」まで一気通貫で提供するサービスです。
「OYO」はインドで生まれた、ITを活用したチェーンホテル経営で全世界10ヶ国以上でのブランド展開を行うグローバル企業です。
2015年に「ソフトバンク ヴィジョン ファンド」が出資したことでも有名で、現在は、インドだけでなくマレーシア、ネパールなどの東南アジア、中国やインドでも展開をしています。
「OYO LIFE」の概要
家賃は様々ですが、基本的には割高に設定されています。また事前登録者数、物件数も開示されています。
- 家賃・マンションタイプ 10万円~100万円・一軒家タイプ 30万円~100万円・シェアハウスタイプ 5万円~8万円
- 事前登録者数:13,000人以上(2019年3月現在)
- 物件数:1,000室以上(2019年3月28日現在)
- 居室設備:洗濯機、冷蔵庫、掃除機、テーブル、電気ケトル、ハンガー、ゴミ箱、電子レンジ、エアコン、ベッド、デスク、チェア、居室照明器具、ラグ、バスマット、遮光・レースカーテン、タオル、シーツ、キッチン用具、食器、Wi-Fi※今後は「試し住み」というサービスも検討されているようです。
「OYO LIFE」の特徴
「OYO LIFE」は、入居から退去までスマートフォン一つで完結できる新しい賃貸サービスです。
仕組みとしては、「OYO」が「借主」となり物件を取得して、その物件を「転貸」することで「不動産仲介業者」が不要という形になっています。
WEBでも挙げられている通り、特徴は下記3点です。
初期費用が抑えられる
敷金・礼金・仲介手数料0円で即入居可という画期的な価格設定です。家具家電・Wi-Fiを完備しています。
入居前の清掃費用だけは掛かるようですが、既存の賃貸と比べるとその差は歴然です。
18か月以内なら通常の賃貸よりもお得
お得感は、上記のグラフのイメージです。特に、短期滞在(1か月~90日)、長期滞在(90日~1年半)のような用途で効果を発揮します。
ただし、家賃は割高ですので、1年半以上の入居を考えている場合は損をする可能性もあります。
面倒な契約が不要
入居や退去の手続きがスマートフォン上で完結できるため、既存の賃貸のように、分かりづらい面倒な手続きが一切不要です。
最短は30分で入居手続きができるというスピード感は、時間を大事にする現代人にとって、非常に魅力があると思います。また、契約は1か月単位で行うことができます。
詳しくはこちら↓
https://www.oyolife.co.jp/
ADDress(アドレス)
ADDressとは、日本・世界中の空き家や遊休別荘と、泊まりたい人をマッチングする、Co-Living(コリビング)サービスです。
持ち家や別荘を有効活用したいけど「手間がかかる」、「時間がない」という人に代わり、ADDressが物件を管理・運営し、「移住まではいかないけど自然を少しの間楽しみたい」、「いつもと違う環境を楽しみたい」という人に向けて物件を提供します。転貸という方法自体はOYOと同じですが、利用者に対して提供する価値がまた違うのも魅力の一つです。
「ADDress」の特徴
簡単に特徴も記載しておきます。
月額課金制で全国の物件に住み放題
光熱費込みで年間契約の場合は月額4万円、月ごとの契約の場合は月額5万円で利用できます。地方を中心に全国の物件に住み放題です。また、法人会員、日帰りの1dayメンバーシップも設定の予定があります。
リノベ済、wifi、アメニティ、家具・家電完備。
水回りなどはもちろん、コワーキングスペースも確保されており、都心の喧騒を離れての仕事や、自然の中で家族との長期滞在に利用できます。
拠点ごと、住むたびに増える、新たな出会い。
プライベートは確保しながら、贅沢な共有設備での会員同士の交流や、普段は体験できない、地域とのふれあいを提供しています。
詳しくはこちら↓
https://address.love/
スマートロック
続いての不動産テックはハード面です。個人的にこれからの住まいに欠かせないと考えているのがこちらのスマートロックです。
スマートロックとは、スマートフォンでカギを操作できる仕組みで、単にスマートフォンでカギを操作するだけではなく、家のカギに便利と安心をプラスしてくれるものです。
なぜ個人的にスマートロックが欠かせないと考えるかというと、鍵をなくすリスクがなくなるからです。これは人によると思いますが、私は持つものが多ければ多いほどなくすリスクが高いと考えています。
安心という面もありつつ、「鍵がどこかな?」という思考のノイズを取り除いてくれるのはありがたいですね。
QrioLock
住宅用のスマートロックはいくつか出ているのですが、使いやすさと他のデバイスとの連携を考えるとおすすめなのが「QrioLock」です。
「AppleWatch」との連携や、Amazon Alexa、Google アシスタントにも対応をしており(別売りのHubが必要です)非常に使いやすい仕様になっています。
動画を見ていただくとわかりますが、生活をするうえでカギというのは大切ですが、手間のかかることでもあるので、生活の利便性を向上させるという意味では画期的な商品だといえます。面倒くさい工事なども不要なので手軽に試せる点もいいですね。
デュアラー
これまでの不動産テックとは異なりますが、トレンドとして押さえておきたいのが、新たな暮らし方として注目される「デュアラー」と呼ばれる人々です。
デュアラーとは「リクルート住まいカンパニー」が提唱する新たな生き方をする人々です。
都心と田舎の2つの生活=デュアルライフ(2拠点生活)を楽しむ人たちのこと。従来は、豪華な別荘が持てる富裕層や、仕事がなく時間に余裕があるリタイヤ組が楽しむものだというイメージがあったデュアルライフ(2拠点生活)ですが、近年は空き家やシェアハウスを活用して、20~30代のビジネスパーソンやファミリーがデュアルライフを楽しみ始めています。憧れはあってもお金がかかるからムリなのではないか。そんなイメージに反して、安価で気軽に始められるサービスや取り組みが登場しており、「豪華な別荘を買う」以外にも「譲り受ける」「泊まる」「借りる」「(安く)買う」「貸す」など2拠点目の住居形態は多様化。誰もが気軽にデュアルライフを楽しめるように変化してきているのです。また、デュアルライフ実施後は多くの人の生活は豊かさが増し、満足度が上昇しています。今後さらにデュアルライフを楽しむ動きは広がり、多くの人が当たり前に行う時代になる。そして、幸せな毎日を送る人が増えていくことを願っています。
リクルート住まいカンパニーHPより
上記のように、不動産業界にも多様化の波が訪れており、販売をする側からすると、これまでの固定概念的な物件販売だけでは生き残れない時代がやってくるといえます。
詳しくはこちら↓
https://www.recruit-sumai.co.jp/sumai/2019_dualer.html
まとめ
ということで本日は最新の不動産トレンドを解説してきました。
ここで紹介した以外にも注目のサービスは多くあり、不動産業界はまだまだ変わっていく可能性が高い業界だと感じていますので、今後も最新のトレンドなどを追いかけていきたいと思います。
本日は以上です。
ありがとうございました。